裁断。
僕は決して器用な方ではありません。
ですから裁断にはかなりの手間と時間を
掛けます。
パターンを作ってくれているパートナーが
僕の無理難題を受け、幾度となく
やり直しをしてくれます。
もちろん、mm単位です。
そこまで拘ったサイズ感が裁断一つで
台無しになってしまいます。
「服作りは裁断で決まる」
という人もいるぐらいです。
僕は、高級素材を扱うような所で
用いられる2度裁ち技法を行っています。
最初に型紙より荒く生地を裁断しておき、
再度ピン止めをし、
正式に裁断する方法です。
丁寧なお仕事されるデニムの縫製工場も、
ロールの原反生地を裁断する場合、
同じ方法をされます。天然素材は生き物なので、
引っ張られた状態や、天気、湿気なので
生地は伸縮します。それを知らずに
伸びている状態で型紙通りに裁断して、
翌日縮んでしまっているというような
ことがないように荒断ちしておいて
半日から一日寝かす。
そうする事で、生地が自然な状態の時に
裁断をする事が出来ます。
僕の場合は、
一度生地を洗い、タンブラー乾燥して
いますので、そのまま裁断しても伸縮は
ほぼないのですが、何度も言いますが、
僕は決して器用ではありません。
ですから、荒裁ちをして、プレスをし、
冷ましてから再度ゆっくりと裁断する
ようにしています。
この場合、通常より生地を多く使いますし、
時間も2倍かかる事になりますが、
その分パターン寸との誤差が、ほぼ無くなる
という所に試行錯誤してたどり着いたので、
それを実践しています。
1. 荒断ちを行う。
2.荒断ちしたパーツをスチームプレスする。
3. ピン打ちをして本裁断する。
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